朝、新型爆弾がようやくできた。徹夜続きでエリーはすーすー寝息をたてて大の字でねている。
エリーが寝てから3時間くらいか、ダグラスがきた。
エリーが寝ていることに気づき、起きるまでまつことにした。
待っている時ダグラスは机の上においてある紫色のフラムのようなものが入っている小瓶をみつけた。
それはエリーが徹夜続きで作り上げた新作の爆弾だった。
そのときエリーがおきた、あの小瓶の中身を飲もうとしているダグラスを見てびっくりして止めにはいろうとした。・・・・・が
がっしゃん!・・・・・すぱぱぱーん!!!
エリーはダグラスの止めに入ったのだが、勢いつきすぎてつきとばしてしまった。
ダグラスは手に持っていた小瓶を床に落とし、さらにその小瓶の中に入っていた爆弾が爆発した。
「いってぇ・・・・、なにすんだ!」
ダグラスはいきなりつきとばされ怒った、だがエリーの姿をみて一瞬のうちに怒りが冷めた。
ぐったりと倒れていたのだった。毒が体をじわじわと痛みつけ、爆弾の傷で感じられる痛みがひりひりしてエリーの顔が痛みでゆがむ。
初めてダグラスが自分のやらかしたことがわかった。
「たしかこのまえ、新作の爆弾作るっていってたな。まさか・・・・っていうかこれが新作の爆弾・・。」
とりあえずエリーをベッドに運んだ、解毒剤を飲ませたいのだが、どれが解毒剤かがわからない、それにただの解毒剤で強力な毒を消せるだろうか、レシピをみて不安がよぎった。
ヤドクタケとガイストポーラ、ヤドクタケは強力な毒をもつきのことして有名、ガイストポーラは呪いグッズの有名なものの一つ。この毒も呪いのようなしぶとさになっているだろう。
爆弾で負傷した傷は自分のもっていたアルテナの傷薬を使った。
とりあえずノルディスとアイゼルを呼ぼうと思い、いそいでダグラスはアカデミーへ急いだ。
「・・・・、かなりやばい毒だ。普通の解毒剤じゃあ治せないぞ。」
ノルディスの言葉にダグラスは自分がエリーをこんなにしたのに、何もしてやれないのがとてもつらかった、せめてなにか、なにかしてあげられれば・・・・。
・・・・!
「エリー!」
エリーが血を吐いた。そして苦しんでいる。
そのときダグラスの思いは決まった、死なせたくない。
「俺が解毒剤を作る。」
ダグラスの言葉にノルディスは・・・・。
「無理だ!錬金術師でもあるまいし、そんなの絶対・・・!」
「無理でもやる!レシピを考えてくれ・・・。」
ノルディスはダグラスのエリーへの思いをさとった、もうとめることができなかった。
えっと・・・。解毒剤3 アルテナの水3 中和剤緑1と。
解毒剤もアルテナの水も中和剤緑も棚に入っていた。失敗は許されない。
三日目の朝。
ついに薬が完成した。 さっそくエリーに飲ませる・・・。
高熱や吐血などの症状が長く続いたため、体力も限界。
数時間後、高熱や吐血がおさまった。
そしてノルディスも安心して帰った。
「エリー、ごめんな・・・。」
ダグラスが言った。そのときエリーはダグラスの異変に気づく、泣いている?
「こっちこそ心配かけてごめんね。もうあんなもの作らないから。」
なぐさめるようにエリーがいった。
「本当に悪かった!」
その瞬間エリーにダグラスが抱きついた。
涙をぽろぽろと流している、こんなダグラスはじめて見る。
(ダグラス、私のこと本当に心配してくれてたんだ・・・。)
エリーはとてもうれしかった。
あの涙はいまでも印象に残っている。
そして・・・・。
この事件のおかげで一ヶ月後くらいに二人は結婚式を挙げていた。
お二人ともお幸せに。
≪作者様のコメント≫
時雨 葵でした。
≪綾姫より≫
かなり危ないお話を書いてしまった。
いつかこのお話の続編も書きたいなとおもってます。
いつまでもよろしくおねがいします!
時雨葵さん、小説の寄贈ありがとうございました。
ダグラスが調合してしまうなんてすごいですね。愛の力ですね。(笑)
というかノルディスには任せられなかったんでしょうか・・・哀れノルディス。信頼されてないよ!(爆)
それより何より、毒爆弾飲もうとしたのかダグラス。
見境なく何でも口に入れようとするなんて困ったちゃんですね。イヤンだわだぐらすーでもそういうおばかなとこがカワイイー。
続編を予定されているということで、楽しみですね。がんばってくださいね。