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1977-1989のアルバム
1990-1999のアルバム

♪アルバム感想リスト♪
(2000〜2006)

タイトル
収録曲
感   想
HIROKO
TANIYAMA
'80s

(2000年)
てんぷら☆さんらいず/地上の星座/風になれ〜みどりのために/O YA SU MI/ガラスの巨人/真夜中の太陽/あの子の愛した三毛猫/たんぽぽ/MAY/DESERT MOON/まっくら森の歌/メリーメリーゴーラウンド/Pyun Pyun/鳥は鳥に/なおちゃん/銀河通信/おやすみ
80年代の谷山さんが詰まったアルバム。激動の80年代でしたね。
70年代も好きですが、谷山さんが開花したのは80年代だと思います。自分を掴んだというか。
「てんぷら☆さんらいず」などはその走りを象徴するような曲です。

レア曲も「O YA SU MI」「あの子の愛した三毛猫」「たんぽぽ」「なおちゃん」とてんこもり。
その中で気になるといったらやっぱり「なおちゃん」でしょう。(笑)<自作ゲームキャラ名と被る
年下の幼馴染への叶わなかった恋の歌です。しんしんと心に迫ります・・・。
ていうかこれ、“ショタお姉さんがモラルを守って涙をのんだ歌”という気も。(爆)

心のすみか
(2001年)
犬を捨てに行く/雨になりたい/おもちゃ/ダイエット/さよならのかわりに/仇/空からマリカが/雨上がりの天使/夢/わたしじゃない月のわたし
谷山さんの音楽人としての貫禄を感じるアルバム。
ウケ狙いでなく、「これがわたし」と確立したものを差し出し、迷いがありません。
受け取ってなんとなく傍に置いていると、それがいつのまにか心のすみかになっていた。
そんな感じです。一度聴いたら覚えるようなインパクトはいつもに増して(笑)ないんですが、いつもに増して、真似できない「世界」があるのです。
易しいようで、難しい。でもどこが難しいんだかわからない。そのひっかかりが、谷山さんがファンを中毒にする原点のような気がします。

このアルバムから一曲、と言ったらなんと言っても「仇」。
呑み込まれました。驚愕でした。切なくて悲しくて、闇が、涙が、ねっとりとまとわりついて・・・。
衝撃の物語が脳裏にありありと展開。しかも以前やったボイス企画「盗賊と姫君」に通じるものがあって驚きました。

HIROKO
TANIYAMA
'90s

(2001年)
会いたくて/風のたてがみ/あかり/月見て跳ねる/森へおいで/銀の記憶/ドッペル玄関/小さな魚/冷たい水の中をきみと歩いていく/きみが壊れた/海の時間/満月ポトフー/カイの迷宮/見えない小鳥/王国/約束
ブラボーな選曲!この一言に尽きます。レア曲は1曲もない、集めただけのベストアルバムなのに、「買いだ!」と思ってしまいました。(音質はもちろんよくなってますが)
いい曲ばかりです。谷山さんを凝縮しています。「まずこれを聴こう!」な一枚。

谷山ワールドにとりこまれてディープに癒されます。
少しぞっとする、明るくやさしい闇の世界です。
厳選16曲入りでお値段も普通に比べて手ごろなので、ほんとにお買い得ですよ♪
谷山さんのコメントもついています。「ドッペル玄関」の、「もともと美少女ゲーム用の曲だった」とのコメントにはひっくりかえりました。(笑)


(2002年)
学びの雨/星より遠い/人がたくさんいる/パタパタ/向こう側の王国/ウミガメスープ/電波塔の少年/洗濯かご/ゆりかごの歌/カタツムリを追いかけて
全てを赦して見守るようなアルバム。
ここでないどこかにいきたいわたし。でもここにいるわたし。
その現状を、包む気持ちを感じます。それは決して諦めではなく、赦しなんです。
自分であることが、翼。個性が翼。不器用でも、不幸に見舞われても、それを欠いては見えない世界がある。そんなメッセージを受け取ったような気がします。

「パタパタ」は声優の岩男潤子さんの作詞。片思いの切ない気持ちを歌ったかわいらしい歌です。
谷山さんの談では、じゃがいもは冷蔵庫に入れないよ、と歌詞に突っ込んでしまう気持ちを、ゆでたじゃがいもなんだ、とごまかしつつ歌ったとか。(笑)

聴いていて、ディープにくつろぐことができる一枚です。

そっくりハウス
(2002年)
そっくりハウス/恋するニワトリ/まっくら森の歌/おいしくたべよう/おはようクレヨン/おひるねしましょう/空のオカリナ/はみがき・しゅしゅしゅ/しっぽのきもち/誕生
谷山さんが作った子供向けの歌を集めたアルバム。かわいい歌がてんこもり♪是非、親子で聞いて欲しい一枚です。

おなじみの「恋するニワトリ」「まっくら森の歌」「おはようクレヨン」「しっぽのきもち」も収録されています。

「そっくりハウス」は、子供の想像力や可能性を感じさせる曲です。
家の中に家があってその中にまた同じ家が・・・の、マトリョーシカな世界。内に向かいつつも無限大。狭い世界が限りなく広がってゆく。

どこか理解不能で首をかしげても、「まあいっか!」とさくさく聞きましょう♪そのうち豊かになった感性に気づいてふんわりほくほく。童話の世界の住人になったような、やさしい気持ちになれますよ。

一緒に歌えるよう、歌なしのカラオケバージョンも全曲分収録されています。

宇宙の子供
(2003年)
よその子/きみはたんぽぽ/意味なしアリス/わたしは淋しい水でできてる/卵/沙羅双樹/空に吊るされたあやつり人形/ここにいるよ/あそびにいこうよ!/花野[Instrumental]/神様
谷山さんご本人も大のお気に入り!な30枚目のオリジナルアルバム。とにかく涙を流して癒される一枚です。

1曲目からやってくれます。8分11秒の大曲、「よその子」はストーリー仕立てになっていて、その長さを感じさせずに引きずり込む名曲です。泣けます。わたしは号泣しました。

「卵」「沙羅双樹」「空に吊るされたあやつり人形」「ここにいるよ」あたりの並びは、心の中の深い真実をえぐり、かつ癒すという感じで、これはちょっとやそっとの人生経験じゃ作れないな〜という感じでした。

全体を通して、最終部分で谷山さんが全てを包んでいる安定感があります。一緒に癒しを探るんじゃなくて、癒しの源になる力をつけた歌手としての貫禄を感じます。

疲れているとき、悲しいとき、やさしい気持ちになりたいときに、是非聞いて欲しいアルバムです。

Mezzo Piano
(2004年)
ふたり/水玉時間/銀の記憶/遺跡散歩/河のほとりに/クルル・カリル/空からマリカが/ひとりでお帰り/悲しみの時計少女/COTTON COLOR/マイケルという名のパン屋さん/窓の外を誰かが歩いている/すずかけ通り三丁目/カントリーガール/雨上がりの天使/ウミガメスープ/恋するニワトリ/さかなの言葉/休暇旅行/沙羅双樹/おやすみ
これは、歌の入っていない、ピアノだけのアルバムです。もちろん弾き手は谷山さん。
編曲を変えて凝っているわけでもなく、各曲をシンプルにピアノ演奏しています。

全体的に静かでシンプルですが、その分メロディの良さを堪能できます。
オルゴールCDに近いような雰囲気で、マッサージを受けるときのBGMにしても負担なく安らげる感じです。(実は、持参してかけてもらってたり・・・笑)

以前からこういうアルバムが一枚欲しいと思ってリクエストもしていたので、発売されたときは嬉しかったですv

月光シアター
(2005年)
空の駅/ありふれた恋の歌/ねむの花咲けばジャックはせつない/片恋の唄/道草をくったジャック/第七官界彷徨[Instrumental]/パラソル天動説/雨の国・雨の舟/ハートのジャックがパイとった/ウサギ穴/公爵夫人の子守唄/ハートのジャックが有罪であることの証拠の歌/アトカタモナイノ国/きみの時計がここにあるよ
優しく壊れたアルバム。

このアルバムのジャケットはアンティークな感じの不思議の国のアリスの絵なのですが、妙に怖いです。わたしは直視できず、ケースに入った歌詞カードを裏返していたり;;なんでこんなに怖いんだろう。

内容は、怖くないです。でも壊れてます(笑)
その壊れ具合が、くつろいだままどうでもいい架空の会話を楽しんでいるような雰囲気なので、聴いていると気持ちよく脳内の細胞を組み替えてリフレッシュできます。
谷山さんのアルバムの中で、聴き流す気持ちよさでは一級ではないでしょうか。
個人的には「ハートのジャックが有罪であることの証拠の歌」の聴き手をとことん放り投げる感じが好きです。最後まで裏切られっぱなし。(笑)「ハートのジャックがパイとった」の短さにも呆然として、笑いました。
調子のいい歌と優しい切なさを秘めた歌がほどよく混ざっていて、全体の緩急もいい感じ。

精神的に煮詰まったときに聴いて欲しい一枚です。気分が軽くなります。

テルーと猫と
ベートーヴェン

(2006年)
竜/テルーの歌/数え唄/旅人/空の終点/素晴らしき紅マグロの世界/雨のアタゴオル/人生は一本の長い煙草のようなもの/夢のスープ/ポプラ・ポプラ/かおのえき/偉大なる作曲家 Decomposing Composers
竜頭蛇尾(笑)のアルバム。

最初はゲド戦記イメージ曲で壮大に始まり、とても神秘的。
うっとりしていると、突然紅マグロで世界がアタゴオルの楽しげファンタジーにひっくりかえる。
まあそれはそれでと楽しんでいると、最後はモンティ・パイソンのカバー曲に呆然として終わり。

そのなんともいえない、脱力感のあとに笑いがこみあげてくるようなヘンテコ投げ出し具合がもう 大 好 き です。
いい意味でバカバカしい気持ちになって肩の力が抜けます。でも振り返れば、それぞれの曲のクオリティは高いのです。
もうこの一枚は個人的に名作と断言してしまおう。

そんなわけで。
うっとり楽しくバカバカしい名作アルバムです。


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